【強制連想法】マトリクス表をChatGPTに作らせるプロンプトを例文付きで紹介
アイデアが思いつかない時に強制的に連想させる手法があります。
今回は、その中でも強制連想マトリクスを使用してChatGPTに考えさせるプロンプトや、ChatGPTと同時に考える方法を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでご参考になさってください。
INDEX
強制連想法マトリクスとは
強制連想マトリクスとは、2つの異なるカテゴリーを組み合わせて新しいアイデアを生み出す発想法です。
具体的には、縦軸と横軸にそれぞれ異なるカテゴリーに属する要素を並べ、それらの要素を組み合わせたアイデアを書き出していきます。
例えば、横軸を「食品」とし、縦軸を「形状」とすると、以下のようなマトリクスが作成されます。
このマトリクスから、以下のようなアイデアが考えられます。
- 棒状のチョコレート
- 球形のアイスクリーム
- 波形のパン
- 三角形のケーキ
強制連想マトリクスは、以下の2つの特徴があります。
- 一見関連性のない要素を組み合わせるため、新しい発想が生まれやすい
- 短時間で大量のアイデアを出しやすい
そのため、新商品開発やマーケティング戦略の策定など、幅広い場面で活用されています。
強制連想マトリクスをさせるプロンプト
何がしたいかによって異なると思いますが、一般的に縦軸と横軸に関係性がないほうが良いものとされています。
また、縦軸・横軸でなるべく被らないような要素が望ましいので、いわゆるMECE（漏れなくダブりなく）な要素を並べた方が良いでしょう。
関連記事：ChatGPTにMECEな考え方をさせて回答の精度をあげるプロンプトを例文付きで紹介
プロンプト
#条件:
あなたは優秀なクリエイティブを持つアイデアマンです。
以下の{条件} に従って、{出力フォーマット} の通りにマトリクス表を作成してください。
#条件:
ステップバイステップで考えてください。
{変数X} の要素を3つ考えて、{X1} {X2} {X3} とおきます。これらは行のヘッダーとなります。
{変数Y} の要素を3つ考えて、{Y1} {Y2} {Y3} とおきます。これらは列のヘッダーとなります。
{変数X} の要素と{変数Y} の要素からマトリクス表を作成します。
それぞれのヘッダーを掛け合わせて斬新なアイデアを考えてください。
中の9マスを全て埋める必要があります。
#出力フォーマット:
| | {X1} | {X2} | {X3} |
| {Y1} | | | |
| {Y2} | | | |
| {Y3} | | | |
変数X=""
変数Y=""これで3×3（ヘッダー込みだと4×4）の表が作成されてアイデアが9個勝手にできるはずです。
早速実践してみます。
今回は「最新テクノロジー」と「一般的な人のバッグの中にあるもの」としました。
ChatGPTの回答
了解しました。クリエイティブなアイデアを組み合わせて、マトリクス表を作成します。まずは、変数X（最新テクノロジー）と変数Y（一般的な人のバッグの中にあるもの）の要素を考えていきます。
変数X: 最新テクノロジー
- X1: AR（拡張現実）技術
- X2: ポータブルソーラーパネル
- X3: AI（人工知能）パーソナルアシスタント
変数Y: 一般的な人のバッグの中にあるもの
- Y1: スマートフォン
- Y2: 財布
- Y3: 鍵
マトリクス表
| | AR技術 (X1) | ポータブルソーラーパネル (X2) | AIパーソナルアシスタント (X3) |
|——-|————-|———————–|—————————|
| スマートフォン (Y1) | AR経由での拡張リアリティゲームや情報提供 | ソーラー充電機能付きスマートフォンケース | スマートフォン統合型AIアシスタントで日々のスケジュール管理 |
| 財布 (Y2) | AR支払いシステムでの革新的な財布 | ソーラー発電機能を備えたスマートウォレット | AIによる財布内アイテム追跡と予算管理機能 |
| 鍵 (Y3) | ARベースのセキュリティ認証システム | ソーラー充電式スマートロック | AI統合型セキュリティシステムでの鍵の管理 |このマトリクスは、最新のテクノロジーと日常生活のアイテムを組み合わせた革新的なアイデアの例を示しています。
ChatGPT
現実的なのか、実用的なのかなどは置いておいて、とりあえずアイデア出しはしてくれます。
GPTの性質上、回答はランダム要素があるので、何回も同じプロンプトで行なえば鞄の中からDXできるチャンスが掴めるかもしれません。
「説明不要です。出力フォーマットのみ出力してください。」などと付け加えれば表のみの出力となりますが、過程を見たかったので特に指定はしませんでした。
今度は、「派手な演出」と「日本の伝統芸能」としてみます。
変数Xとして「派手な演出」と変数Yとして「日本の伝統芸能」を考えて、それらを組み合わせたマトリクス表を作成します。まずは、それぞれの要素を定義しましょう。
変数X: 派手な演出
- X1: レーザーショー
- X2: ドローンライトアップ
- X3: バーチャルリアリティ（VR）
変数Y: 日本の伝統芸能
- Y1: 能
- Y2: 歌舞伎
- Y3: 茶道
マトリクス表
| | レーザーショー (X1) | ドローンライトアップ (X2) | VR (X3) |
|——-|—————–|———————|——–|
| 能 (Y1) | 能の舞台にレーザー光線を使用し幻想的な雰囲気を演出 | 能の屋外公演でドローンを使った空中演出 | VRを通じて世界各地の観客が能の舞台を体験 |
| 歌舞伎 (Y2) | 歌舞伎の演技にレーザー光線を組み合わせ、ダイナミックなシーンを創出 | 歌舞伎の舞台背景にドローンライトアップを使用し、新たな視覚効果を提供 | 歌舞伎の演目をVRで体験し、伝統芸能を新しい形で楽しむ |
| 茶道 (Y3) | 茶会にレーザー光で和の模様を描くことで、伝統と現代の融合を表現 | 茶道の空間をドローンで照らし出し、新感覚の茶会を実現 | VRを使って、茶道の儀式を仮想空間で体験し、伝統文化を学ぶ |このマトリクスは、日本の伝統芸能に現代的な派手な演出を取り入れた新しいアイデアの提案を示しています。伝統と革新の融合により、これらの芸能が新たな魅力を放つことが期待されます。
ChatGPT
この手法だと確かに楽ですが、重大な欠点があります。
それは、人間が連想をしていないことです。
強制連想マトリクスを一緒に行なうプロンプト
人間とAIが一緒になって作った方が良いものが生まれる気がします。
どういうプロンプトかと言いますと、特にありません。
これはもう正直にお願いした方がいいです。
初手プロンプト
「あなたと一緒に強制連想マトリクスをしたいです。」
もちろんです、強制連想マトリクス（Forced Association Matrix）を一緒に行いましょう。この方法は、異なるアイデアや概念を組み合わせることで新しいアイディアを生み出すクリエイティブな手法です。
始めるために、まずは二つのカテゴリを選びましょう。例えば、「テクノロジー」と「料理」のように、一見関連がないようなカテゴリを選ぶと良いでしょう。次に、各カテゴリからいくつかの要素やアイテムを選び、それらを組み合わせて新しいアイデアを生み出します。
どのようなカテゴリを使いたいですか、または私が選んでもよろしいですか？
ChatGPT
プロンプト「選んでみてください」
了解しました。面白い組み合わせを考えてみましょう。カテゴリとしては、「ファッション」と「未来技術」を選んでみます。それぞれからいくつかの要素を挙げ、それらを組み合わせてみましょう。
1.ファッション:
- トレンドのデザイン
- エコフレンドリー素材
- アクセサリー
2.未来技術:
- AI（人工知能）
- ウェアラブルデバイス
- バイオメトリクス（生体認証技術）
これらの要素を組み合わせて、新しいアイデアを考えてみましょう。例えば、「エコフレンドリー素材」と「AI」を組み合わせて、環境に優しい素材を最適に利用するためのAI駆動型ファッションデザインシステムを思いつくかもしれません。
他にも興味深い組み合わせがあれば、ぜひ挑戦してみてください！
ChatGPT
プロンプト
|. | AI | ウェアラブルデバイス | 生体認証技術 |
| トレンド |. |. | |
| エコフレンドリー素材 | AI駆動型ファッションデザインシステム |. |. |
| アクセサリー |. |. |. |
今こんな感じですよね？
私は「AI」と「アクセサリー」を組み合わせて正論ささやきピアスって思いつきました！
素晴らしいアイデアです！「AI」と「アクセサリー」を組み合わせた「正論ささやきピアス」は、非常にユニークで創造的なコンセプトですね。
このピアスは、AI技術を利用して、ユーザーに適切なアドバイスや情報をささやくような形で提供するというものでしょうか。
日常の判断や選択に役立つ情報をディスクリートに提供することで、ユーザーの生活をサポートするアクセサリーとなり得ます。このアイデアをさらに発展させると、例えば以下のような特徴や機能が考えられます：
パーソナライズされたアシスタント: ユーザーの好みや行動パターンを学習し、個々に最適化されたアドバイスを提供する。
状況認識機能: ユーザーの現在の状況やコンテキストを理解し、適切なタイミングで情報を提供する。
ファッションとの統合: 様々なスタイルやデザインに合わせてカスタマイズ可能で、ファッションの一部としても楽しめる。他にも、マトリクスの他の組み合わせからユニークなアイデアを生み出してみましょう。
ChatGPT
例えば、「ウェアラブルデバイス」と「エコフレンドリー素材」を組み合わせることで、環境に優しい素材で作られたスマートウォッチやフィットネストラッカーなどを思いつくかもしれませんね。
この辺で確信しましたが、今回はあまり協力的ではないですね。少し誘導を試みます。
おお！いいですね！
|. | AI | ウェアラブルデバイス | 生体認証技術 |
| トレンド |. |. | |
| エコフレンドリー素材 | AI駆動型ファッションデザインシステム | フィットネストラッカー |. |
| アクセサリー | 正論ささやきピアス |. |. |
表の表示を手伝ってください！人間がやると意外と大変なんです…
「トレンド」と「ウェアラブルデバイス」でウェアラブルデバイスで「控えめシアースマートウォッチ」はどうですか？
もちろん、表の表示を手伝います。そして、「トレンド」と「ウェアラブルデバイス」を組み合わせた「控えめシアースマートウォッチ」のアイデアは素晴らしいですね。ファッションのトレンドを反映し、控えめなデザインでスマートウォッチの機能性を持たせるというのは、技術とスタイルの絶妙な融合です。
では、更新された表を以下のように示します：
ChatGPT
このようなマトリクスを使用することで、異なる分野の要素を組み合わせ、新しいアイデアや製品を生み出すことができます。他にも組み合わせを考えてみたい場合は、遠慮なくお知らせください。
なんとか表作成をAI持ちにできたのでかなり楽です。
「ChatGPTは褒めるとノってくる」という都市伝説のようなものがありますが、正しいのではないかと実感します。
プロンプト
「アクセサリー」と「ウェアラブルデバイス」は簡単ですよね。「ステートメントウェアラブルデバイス」とか。
「AI」と「トレンド」で何かありますか？
「アクセサリー」と「ウェアラブルデバイス」を組み合わせた「ステートメントウェアラブルデバイス」は確かに興味深いアイデアです。これはファッションアクセサリーとしての魅力と、ウェアラブルデバイスの機能性を兼ね備えたアイテムとして考えられますね。
そして、「AI」と「トレンド」を組み合わせるというのも面白いです。ここからは、例えば「AI駆動型トレンド予測システム」といったアイデアが浮かびます。これは、ファッション業界でのトレンドをAIが分析し予測するシステムで、デザイナーや小売業者が今後のトレンドを先読みして対応策を立てるのに役立つかもしれません。SNSやオンラインデータ、過去のトレンドデータなどを活用して、これから流行りそうなスタイルや色、素材などを予測します。
表を更新すると以下のようになります：
このマトリクスを使って、様々な分野を探索し、新しいアイデアを創出するのは非常に刺激的です。他にもアイデアがあれば、ぜひ共有してください！
ChatGPT
プロンプト
「生体認証技術」と「エコフレンドリー素材」が合わされば単純にアレルギーチェックとかできそうですね。
あと「生体認証技術」と「アクセサリー」で骨格とかの個人の特徴からパーソナライズしたアクセサリーのアドバイスとかくれそうな機械作れるかもです。
あと「トレンド」と「生体認証技術」が残ってるけど何か思いつきます？おっしゃる通りです。それぞれの組み合わせから面白いアイデアが浮かびますね。
「生体認証技術」と「エコフレンドリー素材」:
ここからは、「アレルギーチェック機能を持つエコフレンドリー素材」のアイデアが思いつきます。これは、素材が肌に触れた時に生体反応を監視し、アレルギー反応や肌の適合性をチェックする機能を持った環境に優しい衣料品やアクセサリーです。「生体認証技術」と「アクセサリー」:
この組み合わせでは、「個人の生体特徴に基づくパーソナライズアクセサリー推薦システム」が考えられます。利用者の骨格や身体的特徴を分析し、その人に最適なアクセサリーのスタイルやデザインを提案するシステムです。「トレンド」と「生体認証技術」:
こちらに関しては、「パーソナライズされたファッショントレンド推薦システム」を考えることができます。生体認証技術を用いて個人の体型や肌色を分析し、最新のファッショントレンドに基づいて、個人に最も似合うスタイルやカラーを提案するシステムです。
これらのアイデアを表に追加すると、以下のようになります：このように、強制連想マトリクスを用いることで、さまざまな分野や概念を組み合わせて新しいアイデアを生み出すことができます。他にもアイデアや質問があれば、お気軽にどうぞ！
ChatGPT
おっけ！とりあえず埋まったんで助かりました！
ありがと！喜んでお手伝いできて光栄です！強制連想マトリクスを通じて、さまざまな創造的なアイデアが生まれたことを嬉しく思います。これからも何かお手伝いできることがあれば、いつでもお知らせください。ありがとうございました！
ChatGPT
まとめ
最近、AIに指示を出すだけだったのですが、今回やってみて、AIだけにやらせるのではなく、AIと人間の共存が大事だと改めて感じました。
AIは人間と違って文句も言ってこないし、テンションを合わせてくれる（気がする）ので結構楽しくやれました。
とはいえ、プロンプトの基礎的な知識はあった方が良いと思いますので、プロンプトパークでぜひ練習してみてはいかがでしょうか。
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