AIDMA（アイドマ）とは？具体例やChatGPTで購買行動を把握するプロンプトの例文を紹介

2024.01.30

#分析

AIDMA（アイドマ）は、消費者が商品を知る段階から購入に至るまでのプロセスを、段階的に把握するフレームワークで、日本ではAIDMAの法則とも言われます。

マーケティングファネルなどの方が知名度は高いので、あまり目立たないものではありますが、その基本となるモデルなので知っておいて損はありません。

今回は、AIDMAについて解説し、ChatGPTによる実演を行いますので、ぜひ最後まで読んで参考になさってください。

マーケティングファネルも進化中ですが、その原型となったフレームワークなのでいわば基本と言えます。

基本を知ることで見えてくるものがあったり、つまづいた時の行動の指針となるでしょう。

AIDMA（アイドマ）とは？

AIDMA（アイドマ）は、消費者の購買行動を理解するためのマーケティングモデルです。

このモデルは、以下の頭文字をとって成り立っています。

Attend（注意）
Interest（興味）
Desire（欲求）
Memory（記憶）
Action（行動）

消費者が商品やサービスに対してどのような心理過程を経て興味を持ち、最終的に購入に至るまでの道筋を示すものです。

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Attend（注意）

ここでは、商品サービスが目標とする市場に関して注目することが重要です。
広告やプロモーションにより活動し、消費者の関心を引くことが求められます。

Interest（興味）

Attendを行った後、消費者が興味を持つようにすることです。
関心を引いた後の課題であり、認知拡大後に実際に比較対象にされるために必要となります。

Desire（欲求）

興味を持った消費者に対して、さらにその欲求を喚起させる必要があります。
商品やサービスが提供する解決策や、価値を重視することで達成されます。

そのためには、感情的な訴えが効果的です。

Memory（記憶）

消費者が商品を記憶に残すことは、購入に至る上で重要な要素です。
ブランド名、キャッチフレーズなど、記憶に残りやすいものを作成することが有効です。

Action（行動）

最終的に消費者が実際に行動に移すための段階です。
購入プロセスを簡単にすることが重要で、例えば、購入ボタンの適切な構成や、支払い方法の簡素化などが考えられます。

AIDMAモデルの活用シーンの例

広告キャンペーンの設計

広告キャンペーンの設計時に、AIDMAモデルは非常に有効です。

ターゲット市場、ペルソナに適したメッセージを設計し、各段階を意識したキャンペーンを展開することで、消費者の購買行動に大きな影響を与えることができます。

ブランド戦略の策定

興味、記憶の段階で他社との差別化などで重要です。

特に記憶に残るブランドイメージを作るためには、このモデルに沿った戦略が効果的です。

オンラインマーケティングの最適化

オンラインの世界では、AIDMAモデルの各ステップをデジタルマーケティングに組み込むことが重要です。

ウェブサイトのデザイン、コンテンツのクオリティ、ユーザーエクスペリエンスの最適化などのあらゆる要素が含まれます。

AIDMAモデルで使える汎用プロンプト

以下のようなプロンプトで、各業界で利用できます。

あくまで「業界」で絞っていますので、利用する際には、ご自身の会社のより細やかな設定が必要となる可能性があります。

プロンプト

#命令文
あなたは優秀なマーケティング戦略のコンサルタントです。
以下の{業界} で必要な施策をAIDMAモデルを用いて{出力条件} に従って説明してください。


#出力条件
注意、興味、欲求、記憶、行動の各プロセスで効果的な施策を2つずつ出力してください。
出力の際には、それぞれの施策の具体例と理由を補足説明する必要があります。

#業界:”（各業界を入力してください）”

では実際に行なってみます。業界はあくまで一例です。

飲食業界におけるAIDMAモデルを用いたマーケティング施策

1. 注意 (Attention)
施策1: SNSを活用したビジュアルコンテンツの展開
具体例: InstagramやTikTokで、魅力的な料理の写真や動画を投稿する。
理由: 視覚的に魅力的なコンテンツはユーザーの注意を引きやすく、飲食業界では見た目の魅力が重要な役割を果たすため。
施策2: 地域イベントへの参加やポップアップストアの開催
具体例: フードフェスティバルや市場での期間限定出店。
理由: 実際に人が集まる場所での露出は、地域コミュニティ内での認知度向上につながる。
2. 興味 (Interest)
施策1: 限定メニューや季節限定の料理の提供
具体例: 地元の旬の食材を使用した期間限定メニュー。
理由: 限定性や季節感は消費者の興味を引き、特別感を演出する。
施策2: インタラクティブな体験の提供
具体例: 顧客が自分でトッピングを選べるカスタマイズメニュー。
理由: 顧客の参加を促す体験は、彼らの興味を深め、ブランドとの関わりを強化する。
3. 欲求 (Desire)
施策1: 口コミを促進する仕組みの構築
具体例: SNSでの写真投稿に対して割引や特典を提供。
理由: 口コミは欲求を高める強力な手段で、特に飲食業界では「行きたい」という欲求を刺激する。
施策2: 価格戦略やロイヤルティプログラム
具体例: 初回来店割引やスタンプカードによるリピーター特典。
理由: 価格面でのインセンティブやリピーターへの特典は、消費者の購買意欲を刺激する。
4. 記憶 (Memory)
施策1: ブランドストーリーやコンセプトの強化
具体例: レストランの由来や料理の背景をメニューやウェブサイトで紹介。
理由: 強いブランドストーリーは顧客の記憶に残りやすく、ブランドへの愛着を生む。
施策2: 定期的な顧客コミュニケーション
具体例: ニュースレターやSNSでの定期的な更新。
理由: 定期的な情報提供は、ブランドを顧客の記憶の中に維持するのに効果的。
5. 行動 (Action)
施策1: オンライン予約の簡素化
具体例: ウェブサイトやアプリを通じて簡単に予約できるシステム。
理由: 予約プロセスの容易さは、顧客の行動を促す重要な要因。
施策2: 地域コミュニティとの連携
具体例: 地元のイベントや企業とのコラボレーション。
理由: 地域コミュニティとの結びつきは、実店舗への足を運ぶきっかけとなりうる。
ChatGPT

ミスでGoogle翻訳が発動しているため「暴露」ってなってますが、コピペしたら「施策」になってました。
というメタ暴露をここでいたします。

製造業におけるAIDMAモデルを用いたマーケティング施策

1. 注意 (Attention)
施策1: ターゲット市場に特化した広告キャンペーン
具体例: 業界専門誌やオンラインプラットフォームでの広告展開。
理由: 専門性の高いメディアを利用することで、関連業界のプロフェッショナルや意思決定者の注意を効果的に引きつける。
施策2: イノベーティブな製品の展示会参加
具体例: 業界のトレードショーや展示会での最新技術の披露。
理由: 展示会は新技術や製品を紹介する絶好の機会であり、業界内での注目を集める。
2. 興味 (Interest)
施策1: 製品デモンストレーションやセミナーの開催
具体例: オンラインまたはオフラインでの製品説明会や使用方法セミナー。
理由: 実際に製品を見せることで、機能性や利便性を伝え、興味を引きつける。
施策2: ケーススタディや顧客の証言の公開
具体例: 既存顧客の成功事例や体験談をウェブサイトや資料で紹介。
理由: 実際の顧客の声は、製品の有効性を伝え、新規顧客の興味を喚起する。
3. 欲求 (Desire)
施策1: 競合との比較に基づくマーケティング
具体例: 製品のユニークな特徴や競合製品との比較情報の提供。
理由: 自社製品の優位性を明確にすることで、顧客に「これが欲しい」という欲求を抱かせる。
施策2: カスタマイズオプションの提供
具体例: 顧客のニーズに合わせた製品カスタマイズのオプション。
理由: 顧客の具体的な要求に応えることで、製品への欲求を強化する。
4. 記憶 (Memory)
施策1: 強力なブランディングとメッセージング
具体例: 独特なロゴ、スローガン、ビジュアルアイデンティティの策定。
理由: 一貫したブランドイメージは、長期的な記憶に残り、企業と製品の認知度を高める。
施策2: 教育的なコンテンツの提供
具体例: 製品使用に関するチュートリアルビデオ、ブログ記事、ホワイトペーパーの配信。
理由: 教育的な情報提供は顧客との関係を深め、長期的な記憶に留めるのに効果的。
5. 行動 (Action)
施策1: 易しい購入プロセス
具体例: オンラインでの直感的な注文システムやクイックレスポンスの顧客サービス。
理由: 簡単でストレスのない購入プロセスは、顧客の行動を促進する。
施策2: アフターサービスとサポート
具体例: 製品の保証、メンテナンスサービス、顧客サポート。
理由: 顧客が長期的なサポートを受けられることは、購入決定において重要な要素となる。
ChatGPT

CM制作業界におけるAIDMAモデルを用いたマーケティング施策

マーケティングの分析をマーケティング業界で行なったらどうなるのかと思いまして。

1. 注意 (Attention)
施策1: 目を引くクリエイティブな広告の制作
具体例: ユニークなストーリーテリングや斬新なビジュアルを用いたCM制作。
理由: 独創的で印象深いコンテンツは視聴者の注意を素早く引きつけ、関心を持たせることができる。
施策2: インフルエンサーや著名人を起用
具体例: 人気の芸能人やインフルエンサーをCMに起用する。
理由: 有名人を起用したCMは、その人物のファン層に対して高い注意喚起効果を持つ。
2. 興味 (Interest)
施策1: ストーリー性のある広告の展開
具体例: 短いシリーズ物のストーリーCMを制作し、視聴者が次の展開を楽しみにする形式。
理由: ストーリー展開があるCMは視聴者の興味を引き、次回のCMを見る動機づけをする。
施策2: インタラクティブな要素の導入
具体例: ソーシャルメディアでのハッシュタグ投稿を促すキャンペーンの組み込み。
理由: 視聴者参加型のキャンペーンは、CMに対する興味を深め、より積極的な関与を促す。
3. 欲求 (Desire)
施策1: 感情に訴えるメッセージ
具体例: 心温まるシナリオや感動的なエンディングを持つCM。
理由: 感情に訴えかける内容は視聴者の心に残り、製品やブランドへの欲求を高める。
施策2: 限定オファーやプロモーションの提示
具体例: CMで限定割引コードや特典を提供。
理由: 特別なオファーは消費者の購買意欲を刺激し、行動を促す。
4. 記憶 (Memory)
施策1: 繰り返し放映とブランドイメージの構築
具体例: 独特なジングルやキャッチフレーズを持つCMの頻繁な放映。
理由: 繰り返しの露出と印象的な要素は、長期的な記憶に残りやすい。
施策2: ブランドキャラクターの使用
具体例: 親しみやすいマスコットやキャラクターをCMに登場させる。
理由: キャラクターは視聴者に感情的な結びつきを提供し、記憶に残りやすくする。
5. 行動 (Action)
施策1: 明確なコールトゥアクションの提示
具体例: CMの最後に「今すぐウェブサイトを訪れる」「店舗で確認する」などの明確な行動指示。
理由: 明確な行動の指示は視聴者に次のステップを示し、実際の行動を促す。
施策2: オンラインとオフラインの連携強化
具体例: CM視聴者を対象としたオンラインコンテストや店舗イベントの開催。
理由: マルチチャネルでのアプローチは、様々な顧客の行動を促し、幅広い層にアピールする。
ChatGPT

しっかりとCM業界の分析を行なっているのか、CMの作り方を言ってるのかわかりづらいですね。

精度を上げる一言を追加してみる

プロンプトには「一言追加することで精度が上がる」ようなものがあります。

今回は以下のようなもので行いました。

MECEにより若干精度を上げたAIDMAモデルプロンプト

少しですが、精度を上げるためには「MECEで考えてください」と付け加えるのもおすすめです。
MECEとは「漏れなく、ダブりなく」という意味です。

個数を制限すると「漏れなく、ダブりなく」は不可能なので出力制限を消して「MECEで考えてください」と付け加えます。

#命令文 
あなたは優秀なマーケティング戦略のコンサルタントです。 
以下の{業界} で必要な施策をAIDMAモデルを用いて説明してください。 
MECEの原則を適用し、確実な分析を行ってください。

 #業界:”（各業界を入力してください）”

AIDMAモデルに基づいた飲食業のマーケティング戦略
Attention (注意)
デジタルマーケティング: SNSやウェブサイトを活用した広告キャンペーンを実施。インフルエンサーや食品ブロガーとのコラボレーション。
ローカルイベント: 地域のイベントに参加し、ブランドの存在感を高める。
店舗デザイン: 目を引く店舗デザインや看板で、通行人の注目を集める。
Interest (興味)
限定メニュー: 季節限定やイベント特別メニューを提供して、顧客の興味を刺激する。
ストーリーテリング: メニューや店舗の背景にあるストーリーを共有し、顧客との感情的なつながりを作る。
体験型サービス: 料理教室や食材の産地訪問など、ユニークな体験を提供。
Desire (欲求)
クオリティとバリュー: 料理の質と価値を強調し、顧客の購入欲求を高める。
口コミ: 顧客のレビューや推薦を促進し、新規顧客の興味を喚起。
ロイヤルティプログラム: ポイントシステムや会員特典を通じてリピーターを増やす。
Memory (記憶)
ブランドアイデンティティ: 強いブランドイメージと一貫したメッセージング。
フォローアップコミュニケーション: メールマガジンやSNSで定期的に顧客に連絡し、記憶に残る。
イベントとプロモーション: 定期的な特別イベントや割引キャンペーン。
Action (行動)
簡単な予約システム: オンライン予約や電話予約を簡単に行えるようにする。
特別オファー: 新規顧客向け割引や、初回来店特典などを提供。
顧客サービス: 高品質な顧客サービスで、来店を促す。
これらの戦略は、飲食業において顧客の注意から興味、欲求、記憶、行動に至るまでを促進し、ブランドの成長と成功に貢献する可能性があります。
ChatGPT

若干上がりましたね。

好みの問題かもしれませんがこういうコツもあります。

メタ認知により若干精度を上げたAIDMAモデルプロンプト

若干精度を上げる方法として「メタ認知」という手法もあります。

ChatGPTでのメタ認知とは、一度回答を出力した後に「もう一回考え直す」ように促すことです。

プロンプトは以下のようなもので行いました。

#命令文
あなたは優秀なマーケティング戦略のコンサルタントです。
以下の{業界} で必要な施策をAIDMAモデルを用いて{出力条件} に従って説明してください。
その後、出力した内容が本当に適切かを考え直して、また出力して下さい。

#出力条件
注意、興味、欲求、記憶、行動の各プロセスで効果的な施策を2つずつ出力してください。
最初の出力の後、考え直した出力をして下さい。

#業界:”飲食業”

2回出力するので長くなりますが、全文は以下のようなものです。

1. 初期の提案
注意 (Attention)
SNSでのインフルエンサーとのコラボレーション: インフルエンサーがお店やメニューを紹介することで、ターゲット層の注意を引く。
創造的な外観や内装のデザイン: ユニークな店舗デザインは、通行人の関心を惹き、SNSでのシェアを促す。
興味 (Interest)
限定メニューや季節のスペシャル: 限定メニューは顧客の興味を引き、リピート訪問を促す。
料理のストーリーテリング: メニューに物語や由来を加えることで、顧客の興味を深める。
欲求 (Desire)
特別割引やロイヤリティプログラム: リピーターへの割引やポイントプログラムは、再訪の欲求を高める。
クチコミや評価の強調: 高い評価やポジティブなクチコミを前面に出すことで、訪問したいという欲求を喚起する。
記憶 (Memory)
記念日やイベントの特別メニュー: 記念日やイベント限定のメニューは、特別な記憶として顧客の心に残る。
ブランドのストーリーと連携: お店のブランドストーリーを強調することで、顧客の記憶に残りやすくする。
行動 (Action)
オンライン予約やデリバリーオプション: 顧客が行動を起こしやすいように、予約や注文のプロセスを簡単にする。
ソーシャルメディアでのインタラクティブなキャンペーン: 顧客の参加を促すキャンペーンは、実際の店舗訪問やオンライン注文につながる。
2. 再検討した提案
注意 (Attention)
地元メディアとのコラボレーション: 地域密着型のマーケティングは、地元の顧客に直接アプローチする。
エコやサステナブルな取り組みの強調: 環境意識の高い消費者の注意を惹く。
興味 (Interest)
インタラクティブなメニュー体験: 顧客が自分で料理をカスタマイズできるようなメニューを提供する。
料理教室やイベントの開催: 料理教室やイベントを通じて、顧客との関係を深め、興味を持続させる。
欲求 (Desire)
健康志向のメニューの拡充: 健康とウェルネスに注目している顧客層の欲求に応える。
家族や友人とのグループ割引: グループでの利用を促す割引は、家族や友人との訪問を促す。
記憶 (Memory)
顧客の経験をフィーチャーしたSNSコンテンツ: 顧客自身の経験をSNSでシェアすることで、記憶に残りやすくする。
メールマガジンやSNSでの定期的なアップデート: 定期的なコミュニケーションは、ブランドを記憶に保つのに効果的。
行動 (Action)
コミュニティイベントへの参加やスポンサー活動: 地域社会への貢献は、地元の顧客の行動を促す。
モバイルアプリを通じた独自のプロモーション: 専用アプリを通じたプロモーションは、行動を起こしやすくする。
ChatGPT