ChatGPTでSWOT分析を行うプロンプトを例文付きで解説!
会社の事業改善によく使われるSWOT分析ですが、改めてしようと思うとなかなか面倒なものです。
今回は、ChatGPTでSWOT分析を行うプロンプトをご紹介します。
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INDEX
SWOT分析プロンプト
SWOT分析も、企業情報がかなりオープンになっている大手企業なら客観的にみたSWOT分析なら可能ですが、ある程度の情報を与えないといけません。
どこかのタイミングで学習させる必要があります。
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SWOT分析プロンプトレベル1
まずは第一弾プロンプトとして、情報が全くない場合のプロンプトを作成します。
#命令文
あなたは優秀な経営コンサルタントです。
以下の{企業} のSWOT分析を行なってください。
不足している情報があれば聞いてください。
#企業
・会社名:(ここに会社名)
・業種:(ここに業種名)
「不足している情報があれば聞いてください」ということにより、必要最低限の情報を与えるだけでSWOT分析が可能になりますが、精度はあまり高くはありません。
今回は、架空のエンタメ業界でSWOT分析を行なってみました。
ChatGPTの回答
具体的な情報が提供されていないため、一般的なエンターテイメント業界の特性に基づいての分析となります。もしご希望であれば、企業の具体的な情報や状況を教えていただけると、より詳細なSWOT分析が可能です。
SWOT分析 (一般的なエンターテイメント業界の特性を基にした仮定の内容)
1. Strengths (強み)
– エンターテイメントという分野は、人々の感情や興味を引きつける力が強い。
– クリエイティブなコンテンツやイベントの提供が可能であれば、継続的なファンベースを築くことができる。
– デジタル技術の進化により、新しいエンターテイメントの形態や配信方法が増えている。2. Weaknesses (弱み)
– エンターテイメント業界は非常に競争が激しい。
– トレンドや消費者の興味が変わりやすいため、継続的なヒット作の提供が求められる。
– 大手企業や外資系企業との競争が厳しい。3. Opportunities (機会)
– デジタル技術の進化により、グローバルな市場への進出や新しい配信方法の探求が可能。
– ソーシャルメディアやオンラインプラットフォームを活用したマーケティングや宣伝活動。
– 独自性を持ったエンターテイメントコンテンツやサービスの開発で、新しい市場やニッチなターゲットを獲得。4. Threats (脅威)
– 経済的な変動や社会的な出来事により、消費者のエンターテイメントに対する支出が減少するリスク。
– 新しい技術やプラットフォームの出現により、既存のビジネスモデルや戦略が陳腐化するリスク。
– 著作権侵害や違法ダウンロードなどの問題。このように、エンターテイメント業界には多くの機会と脅威が存在します。具体的な企業の状況や戦略に応じて、これらの要素を詳しく分析することが重要です。
引用元:ChatGPT
情報を与えていないためか、SとWはOとTへ入れ替わってしまっています。もう少し情報があれば、しっかりとSWOT分析してくれます。
ChatGPTには具体的に聞くことがコツですので、こちらは悪い例と言えるかもしれません。
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SWOT分析プロンプトレベル2
今回は、業種をさらに音楽とテレビに絞り、YouTubeなどの媒体により、テレビに出なくても有名になることができる。さらに少子高齢化が重なり深刻なタレント不足という情報を与え、SWOTの定義もしっかりと定義しました。
改訂されたプロンプト
音楽とテレビのサブセクターにおけるエンターテイメント業界でのあなたの企業やプロジェクトのSWOT分析を行ってください。
社会情勢や国際情勢、少子高齢化、及びYouTubeなどの新しい媒体による20代のタレントの減少という背景を踏まえ、Strengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)の各項目について、具体的に述べてください。
不足している情報があれば聞いてください。
ChatGPTの回答
提供された背景情報を元に、各項目について考察します。
Strengths(強み):
1. 伝統的な信頼: 音楽とテレビの伝統的なプロデューサーやブランドは、一般的に高い信頼性と認知度を持っている。
2. 専門的なプロダクション: 一般的に、専門的な設備と技術を持っており、高品質なコンテンツの制作が可能。
3. 独自のネットワーク: 業界内のコネクションやリソースを活用し、新しいタレントや作品のプロモーションが容易。Weaknesses(弱み):
1. 固定的な組織構造: 大手のエンターテイメント企業は、新しいトレンドや技術への適応が難しくなることがある。
2. 高い制作コスト: 高品質なコンテンツの制作は、一般的に高いコストがかかる。
3. 20代のタレントの減少: YouTubeやTikTokなどの新しい媒体の台頭により、伝統的なエンターテイメント業界への参入を避ける若手タレントが増えている。Opportunities(機会):
1. 少子高齢化のニーズ: 高齢者層へのエンターテイメント提供のニーズが増加。この層向けのコンテンツ開発が機会となる。
2. クロスメディアの活用: 音楽とテレビを組み合わせた新しい形式のコンテンツ制作やプロモーションの機会。
3. 国際市場の拡大: グローバルな視点でのコンテンツ制作や配信を拡大することで、新しい市場や視聴者を獲得する機会。Threats(脅威):
1. 新しい媒体の台頭: YouTubeやTikTokなどの新しい媒体は、視聴者やタレントを引き付ける可能性があり、伝統的な業界のシェアを奪う可能性がある。
2. 社会情勢や国際情勢の変化: 例えば、経済の不安定性や政治的な緊張が、エンターテイメント業界にネガティブな影響を及ぼす可能性がある。
3. デジタル化の進行: 物理的なメディアの需要が減少し、デジタル配信へのシフトが加速している。これに適応する必要がある。以上の分析は一般的な観点からのものです。あなたの企業やプロジェクトの具体的な情報をもとに、さらに詳細なSWOT分析を行うことができますので、必要な情報を教えていただければと思います。
引用元:ChatGPT
かなり精度は上がったのではないでしょうか。少子高齢化を逆手にとって機会としています。
SWOT分析プロンプトレベル3
Apple、Googleのストリーミング配信によりCDが売れない、ネット社会と闘う上でのキーファクターがないことを課題として作成してみました。
プロンプト
音楽とテレビのサブセクターにおけるエンターテイメント業界でのあなたの企業やプロジェクトのSWOT分析を行ってください。
社会情勢や国際情勢、少子高齢化、YouTubeなどの新しい媒体による20代のタレントの減少、楽曲のストリーミング配信におけるAppleとGoogleの競合、CD販売の減少、及び競争上の明確なキーファクターの欠如という背景を踏まえ、Strengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)の各項目について、具体的に述べてください。
不足している情報があれば聞いてください。
ChatGPTの回答
提供された背景情報を踏まえて具体的に考えてみます。
Strengths(強み)
1. 多様なコンテンツ: 音楽やテレビのサブセクターは多様なジャンルやフォーマットを提供しており、それぞれのターゲット層に合わせたエンターテイメントが可能。
2. 経験とノウハウ: 伝統的なエンターテイメント産業は長い歴史と経験を持っており、業界の動向や消費者のニーズに対する理解が深い。Weaknesses(弱み)
1. アダプティブ性の欠如: 新しい技術やトレンドへの適応が遅く、変化する消費者のニーズに対応するのが難しい場合がある。
2. 20代のタレントの減少: YouTubeなどの新しい媒体が台頭してきたことで、若手タレントが従来のテレビや音楽業界に流入することが減少している。
3. 物理的なメディアの販売減少: CDなどの物理的なメディアの販売が減少し、収益の構造が変わってきている。Opportunities(機会)
1. デジタルトランスフォーメーション: ストリーミング配信などのデジタルメディアへの移行を加速させることで、新しい収益源を獲得するチャンスがある。
2. 高齢者市場: 少子高齢化が進む中、高齢者向けのエンターテイメントニーズに応えることで新しい市場を開拓する可能性がある。
3. パートナーシップの強化: AppleやGoogleなどの大手企業との連携やパートナーシップを強化し、競争を生き抜くためのアライアンスを構築することが考えられる。Threats(脅威)
1. 競争の激化: AppleやGoogleといったテック大手が音楽ストリーミング市場に参入してきており、競争がさらに激化する可能性がある。
2. 新しい媒体の台頭: YouTubeなどの新しい媒体が主流となりつつあり、従来のエンターテイメント産業の存在価値が問われる可能性がある。
3. 市場の縮小: 社会情勢や国際情勢の影響でエンターテイメントに対する支出が減少するリスクがある。これは一例としてのSWOT分析ですが、あなたの企業やプロジェクトの具体的な状況によって、詳細やポイントが変わるかと思います。必要に応じて、この分析を参考にしながら、さらに詳細な情報や具体的な事例を取り入れて分析を深化させることができるでしょう。
引用元:ChatGPT
かなり精度が高いと思われます。
架空のデータで遊びながら考えるのもChatGPTの一つの長所です。
関連記事:何も考えたくない時にChatGPTにダミーデータを作成させるプロンプト(例文つき)
コツはゴールシークプロンプト
ChatGPTは便利なツールですが、普通にやってもなかなか精度は上がりません。
今回なぜ追加情報をどんどん上乗せできたかというと「ゴールシークプロンプト」というテクニックを使っています。
関連記事:ChatGPTのゴールシーク(Goal Seek)プロンプトとは?使い方や例文を実践して解説
ゴールシークプロンプトとは
ゴールシークプロンプトは今回のSWOT分析のように、重要な要素を洗い出すのが難しい場面で活躍するプロンプトで、いわば「ChatGPTと一緒に適切なプロンプトを考えるプロンプト」といえます。
以下のようなものがテンプレートとして挙げられます。
あなたは優秀なプロンプトエンジニアです。
最高のChatGPTへのプロンプトを一緒に考えてください。
以下のプロセスに従ってください。
1. まず最初に、何についてのプロンプトであるかを私に確認してください。私が質問の答えを提供するので、次のステップを経て、継続的な反復を通じて改善してください。
2. 私の入力に対して、3つのセクションを生成してください。
A. 改訂されたプロンプト(書き直したプロンプトを提示。明確、簡潔で、簡単にあなたが理解できるもの)
B. 提案(プロンプトを改善するために、プロンプトに含めるべき詳細を提案してください)
C. 質問(プロンプトを改善するために必要な情報を、私に尋ねてください)
3. このプロセスは、私があなたに追加情報を提供し、あなたが改訂されたプロンプトセクションのプロンプトを更新し、私が「完了」というまで続けてください。
長いですが、足りない情報を聞き出し続けてくれるプロンプトのことです。
このプロンプト自体には、SWOT分析の要素などは入っていません。
「どのようなプロンプトですか」と最初に問わせることで、ChatGPTも適切な質問を返し続けてくれるため、一緒に考えることができ、プロンプトとして磨きがかかっていくのです。
このような面白いプロンプトもあるプロンプトパークをぜひ見てみてはいかがでしょうか。